ぐっぱいずリーフ

寧ろ鶏口と為るとも、イナゴと為ること無かれ。

ぐっぱいずリーフ

ᴍᴇɴᴜ

陰キャ認定による仁義なきマウンティング時代

 

今となってはお馴染みとなった

 

陰キャラ

 

という根暗を指す言葉は、ここ数年のネットでよく見かけるようになりましたが、実はわりと昔から存在していた言葉で、むしろ『今更流行るのか』と苦笑いを浮かべずにはいられません。

 

数年前の一時期───2011年ごろにおいては、死語になったのかと錯覚するくらいに『陰キャ』という言葉を見かけなくなったものの、ここ数年はリアルからネットへと場を移し、SNSや掲示板上で『陰キャ』の言葉を見かけることが非常に多くなりました。程度に差はあれど、きっとみなさんもそれを感じ取っているでしょう。

 

↓人々が思い描く陰キャの大雑把な人物イメージ↓

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よほど民度の高いコミュニティにだけ留まっている人ならともかく、あちこち見て回れば必ず陰キャの誹りを目にします。

 

 

ネットがまだ完全に普及しきっていないガラケー黄金時代にまで遡ると、陰キャという言葉は、強者───いわゆる "カースト" の上位にいる人たちにのみ使用が許されている節があり、実際に教室や社会の隅っこで背中を丸くしているような気の小さい人たちは、彼らからの『陰キャw』という嘲りにただ耐えしのぐのみでした。


そして時が流れ、ネットが年寄り以外のほぼ全てに行き渡ったこのご時世、過去に陰キャ認定をされ続けてきた弱者たちによる、迫真の鬱憤晴らしとコンプレックス解消劇が幕を開けたのです。

 

 

隙あらば『陰キャw』『陰さん...w』

陰キャの広義に該当するものとして

 

  • 根暗
  • 弱気
  • ねちねち
  • 保守的
  • 真面目
  • ひねくれ
  • 不細工
  • ぼっち
  • 女々しい

 

などといったものがあり、ネットにおいてひとたびでもそれらの片鱗を覗かせる投稿をすると...


シュババババ(走り寄ってくる音)

 

『陰キャw』

 

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といったように、謎のゲリラ勢力が突如として陰キャラのラベルをペタりと貼り付け、名誉の陰キャラ認定をしてきます。いわば人のカテゴリ仕分け作業。

 

そのような空気感があるからこそ、匿名掲示板やヒエラルキー競争のあるSNSの若年層コミュニティなどにおいては、自身の陰キャアイデンティティを各々が潜めながら虚勢を張っており、ピリピリとした緊張感が漂っています。

 

人々は心の陰属性を悟られないよう、みなある程度自分を偽って陽キャに成りすましています。

 

男子たるもの闇属性は好むくせに陰属性となれば途端に忌避する。好き嫌いよくない。

 

 

自分のリアルが知られていないからこそ張れる虚勢

SNSのネト垢然り、2ちゃんねるなどをはじめとした匿名掲示板然り、ネットにおいて自分のリアルのことを知っている相手は多くありません。匿名掲示板でコテハンを使用していなければほぼ完全な匿名になることも可能です。

 

そのリアルを知られていないという事実一点のみが彼らを突き動かし、支え、自分の実状から一転攻勢するかの如くに陰キャ認定マウント合戦を始めるのです。

 

もしも彼らがリアルの場で知人に対し、『おまえ陰キャwきもw』と言ったら、当然のようにいや、お前ガリガリナヨナヨキモオタのくせに何言ってんの?』と返り討ちに遭います。言わずもがな、向こうは根暗であるこちらのことを知っているからです。

 

しかし、自分のリアルのことを何一つ知らない上に面と向かっているわけでもないネット民相手においては、その反撃をされる心配が一切ありません。

 

極端な話、ちびまる子ちゃんに出てくる永沢君のような芋っぽい人ですら、ネットでは他人を陰キャであると一方的に嘲ることができるのです。

 

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意気揚々と他人を陰キャ認定をする彼らの過去には、他人を罵倒しなくてはならなくなるような壮絶な一幕があったのやもしれません。

 

 

陰キャ認定する彼らもたいてい堂々としておらず、みんな隠れているので、本当に陽キャなのかの判別も付けられないのが実状。だからこその言い得。

 

 

『自分は違う』という根拠のない妄信、虚勢

陰キャ認定をして回っている人は、自分が陽キャであるという確固たる信念(または勘違い)があるか、はたまた後ろめたさを感じながらも劣等感に耐え切れず、虚勢でマウントを取っているかのどちらかです。

 

その多くは根拠の無い、『俺はお前ら陰キャラとは違う』

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出典:賭博黙示録カイジ © 福本伸行

 

  • 自分は陽キャラだ
  • 俺はイケてるんだ
  • あの醜い根暗ネット連中より自分の方が優れている

 

そう思わないと自尊心が持たない人たちです。人がマウント取りをする理由なんてせいぜいそれしかありませんからね。


そもそもの話、本物の陽キャがネットでわざわざ他人を陰キャラ認定して悦に入ると思いますか?

 

常識的に考えてあり得ない。

 

それに、リアルで言うならともかく、陽キャがネットのSNSや匿名掲示板でわざわざ他人を誹謗中傷して回るかと考えた場合、やはりおかしい。ありえない。どう考えても暇人の遊びです、ネットでコソコソ陰キャ認定なんて。

 

俗に言われる陽キャたちは、余暇時間をネットの優雅な誹謗中傷に費やすことなどなく、本物の彼らは友達とキャンプなりカラオケなりで遊んだり、恋人とセッ〇スしています。

 

ネット上でイキっている自称陽キャラなど、所詮はイキリオタクの類でしかありませんし、結局のところはコンプレックスの裏返しに過ぎません。

 

最近のアレになぞらえて言うなれば、"自分を陽キャだと思い込んでいる精神異常者" みたいな感じでしょうか。

 

 

多数派や流行りを否定すると、もれなく陰キャレッテル授与

ありがちな陰キャラ認定のパターンとして、大衆派やリア充要素を否定するというものがあり、例えば

 

  • 恋愛、結婚の否定
  • 異性の否定
  • ファッションの否定
  • タバコ、酒の否定
  • 人付き合いの否定
  • 旅行の否定
  • スポーツの否定
  • 軽い犯罪(不良要素)の否定

 

等々です。

 

これらをはじめとする陽キャ要素の否定をすると、もれなく陰キャラの認定を受けます。

 

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同調圧力による多数派正義の価値観が浸透している日本において、多数派の否定はただでさえウケが悪く、ネット民にとっては格好の中傷ターゲットとなり得ます。


また、時として多数派否定と類似する、マイナー文化の肯定によっても陰キャの烙印を押されることが少なくありません。

 

わかりやすい例であれば、インドア趣味の肯定で

 

  • アニメ、映画などの映像作品が好き
  • 外で遊ぶよりゲームの方が楽しい

 

などの旨を述べた際に、陰キャ認定を受けることがあり、その他の方面ではマイノリティやマニアック要素の肯定です。例えば、知名度の無いアーティストを好むだとか、スバルが好きだとか、そういう発言でも陰キャ認定をされる可能性があります。

 

陽キャと言えば、アウトドアで明るくて多数派でおしゃべりでマジョリティな趣味をしていますから、その逆の物事を肯定してしまえば、陰キャ認定を受けることは免れられません。

 

 

誰かに言われる前に言ってしまえな風潮

誰かに陰キャの認定を受ても、単なる罵倒ゆえに上手な返しというものが基本的に存在せず、さらに言えばムキになって反撃すればするだけ陰キャ要素が強くなってしまう負の連鎖構造が出来上がっています。

 

『陰キャw』と言われてムキになれば、それを取り上げられて余計からかわれてしまいますし、かといってスルーしても煽られます。

 

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最初に相手を陰キャ認定しておけば、相対的に自分が "陽" 側につくことができ、マウントポジションを取る形になります。いわば先制攻撃みたいなものです。

 

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某K国の起源主張虚言のように先に言ったもん勝ち。陰キャ認定すれば気分は『陰キャいちぬけぴー』で陽キャヘ昇格。陰キャラ認定をすることで、必然的に言った側が陽キャラになったような気分を味わえます。気分だけ、ね...。

 

それと、陰キャ認定へ苦言を呈する者に対してもしばしば陰キャ認定が行われる節があるため、もし私のブログのコメント欄を開放したとするならば、恐らくひとりふたりは『陰さんイライラで草』などといった煽りコメントが付くでしょう。

 

 

陰キャ認定の民が思い描く、虚構の "俺" という陽キャ

ネットであればどんな人でも言葉───偶像としての陽キャになることができ、それと同時に他者に陰キャのレッテルを貼り付けることも容易です。どんなハンデがあろうと形の上では誰でも他人を陰キャ呼ばわりできます。

 

また、自身にいろいろな陽キャ属性の妄想を付加させることも可能で、『お前ら陰キャラなんてワンパンで吹き飛ばせる』と豪語することもできますし、『毎日が充実して逆に困っている』と超絶リア充になることができたり、『女を抱きすぎて飽きた』とモテモテ飽食アピールすることもできます。

 

事実が露呈しないからこそ、形の上ではあらゆる陽キャを演じて何とでも言えますし、着せ替え虚構リア充人形の俺君になることが可能なわけです。そう、インターネットならね。

 

 

ネット民は各々が心に陰キャを宿している

先ほども述べたとおり、本物の陽キャはリアルならともかく、ネットで他人をいびることなど通常ありません。

 

という前提で考えた場合、程度に差はあれど、ライトユーザーを除いたネットの民は誰しもが心に封印されし陰の力を宿していると言っても過言ではなく、皆が潜在的な陰キャです。

 

その中で、陰キャパワーの暴走を抑えきれなくなった者が覚醒し、エセ陽キャとなって他人を陰キャ認定し始めてしまいます。

 

私たちは心に宿しているその陰の力を、うまくコントロールできるようになるべきです。劣等感をコントロールするんだ。

 

※陰陽師をはじめとする陰陽道は無関係です

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私たちが陰キャ認定を自重しなければ、いずれは終わりのない "他人を使った陰キャスタンプラリー" が幕を開け、隙あらば陰キャ認定という無益な闘争に身を投じなければならなくなるでしょう。いえ、もしかすればすでに始まっているのかもしれません...

 

大陰キャ認定時代が...!

 

他人からの陰キャ認定に怯え、他人の粗を探し出しては陰キャ認定をし、自分は陽キャであると自分自身に強く言い聞かせる闘争の日々をあなたは望みますか?

 

自らの陰を受け入れ、他人の陰を咎めない...それこそが今の我々に求められていることなのです。それなくして真の平穏は訪れません。